表紙を開けた裏には次のように書かれていた。「サラリーマン川柳のように、現代では 風刺や批判をユーモラスに表現するものとして親しまれている川柳。しかし、その川柳を通じて、昭和初期、軍国主義に走る政府を真正面から批判し反戦を訴え続けた作家がいた。鶴彬、享年二十九。官憲に捕らえられ、獄中でなお抵抗を続けて憤死した“川柳会の小林多喜二”と称される鶴彬とはどのような人物だったのか。戦後約80年、再び戦争の空気が漂い始めた今の日本に、反骨の評論家・佐高信が、鶴の生きた時代とその短い生涯、精神を突きつける!」 さらに、冒頭のあいさつで佐高信氏は次のように記していた。「『万歳とあげて行った手を大陸において来た…