問題 令和3年度予備試験刑法の問題はこちらから。 解答例 第1 乙の罪責(以下、刑法は法名略。) 1 乙が、Xの介護に疲れ果てたことから、同人を殺害しようと決意し、某月30日、自宅において、手で同人の首を絞め続け、よって、同所において、同人を窒息により死亡させた行為について、殺人罪(199条)が成立する。 (1) 乙の上記行為は、Xの生命侵害を惹起するに足りる現実的危険性を有する行為であり、「人を殺」す行為にあたる。 (2) Xは、死亡し、甲の上記行為との間に因果関係も認められる。 (3) Xは同月25日からしばしば「死にたい。もう殺してくれ。」と言っていたが、同発言はXの真意ではなく、乙もX…