白土三平『忍者武芸帳 影丸伝』と同じ時代の物語ですがベクトルはまったく違います。『忍者武芸帳影丸伝』がは時代の世界を描いたものであり『兵馬地獄旅』は個人にのみ焦点を置かれています。 と同時に白土三平的な要素がかなり感じられてしまいます。 だけど横山光輝にかかるとまったく違うものになってしまうのです。 比較してみると、白土マンガは非常に情動的なのに横山マンガは淡白なのですね。しかしそこが良いのです。 両者ともハードボイルドタッチなのに白土氏は熱いハードボイルドであり横山氏は冷たいハードボイルドというべきなのでしょうか。 ネタバレしますのでご注意を。 白土作品と比較するための本作再読なのでもう少し…