シリーズコラム「内申点という魔物」の最終回は、多感な思春期の6年間が中学と高校の2つの枠組みに分離される公立学校の制度を見直してみます。3年ごとに入試に追われるよりも一貫した時間を生徒に与えることの方が教育的価値は大きいと考えます。その理由は第7回コラム『思春期が将来の礎となる時間に』でも先述しましました。 都立高校の教育改革とその成果 東京都では2000年代に石原都知事(当時)が“都立の復権”を旗印に掲げ、都立高校の中高一貫校化が進みました。現在では、6校の中等教育学校型(※千代田区立九段中等教育学校を含む)と5校の併設型中高一貫校があります。 週刊誌などのメディアは、難関大学進学者数の伸び…