昭和56年ごろの秋昼休み。しゃれ者で刑事法専攻のOと大学地下食堂へ向かって、坂道を下っていた。 私「なぁO・・・ところで前から聞こうと思ってたんだけど、法学科目のなかでも、お前はなんで刑事法を選んだの?」 O「うん?・・・今日の日付」 私「え?」 O「♪ わたしがぁ~ あなたにぃ~ほれたのわ~ ちょぉどぉじゅうぅくのぉ はるでぇした~ (『十九の春』田端義男 作詞・作曲:沖縄俗謡歌) ってね」 私「それ・・・今日の10月9日をひっかけてるわけ?」 O「ははは・・・そう・・・ それでな、学部1年生のとき、法学概論を勉強するだろ? そのとき、おれの担当教授が刑法学専門の先生でさ、 事例形式の問題を…