私が工学部の情報工学科に入学したのは、1974年のこと。クラスは44名が在籍していて、あれから50年にもなろうというのに何人かで集まることができるのは望外である。何人かは鬼籍に入ったが、比較的早い時期に2/3ほどのメンバーのメルアドが共有できていたので、連絡は容易だった。 もちろん理系のクラスで、数学の得意な学生が多かったが、私ともう一人が作家志望だった。彼とは今でも付き合いがあり、同じくデジタル政策やサイバーセキュリティで議論する立場だ。なぜこの話を思い出したかというと、情報工学がついに文学の領域に入って来たか、文学に情報工学が寄与するようになったから。もちろん、直接的な原因は「生成AI」の…