文学同人誌というもの 「三田文学」No.57(1999年春季号)に掲載されている「鼎談・文学を志す人びとへ 新人賞応募か、同人雑誌か」を読みました。鼎談は勝又浩、佐伯一麦、前田速夫の三名です。 内容は、前年に行われた、「いま我われはこのような新人を待つ」というテーマで文藝雑誌の編集長たちに原稿を書いてもらった企画が、平野啓一郎がそれに反応して「新潮」編集長の前田に手紙を送り、作品が芥川賞を受賞したという結果を出したことを受けての第二弾で、文学を志す人に向け「新人賞受賞か、同人雑誌か」をテーマに三人が話し合ったものです。 勝又は同人誌評を経験しており、前田は企画のきっかけとなった「新潮」の編集長…