きれいに装った童女たちを点見したが、 少女らしくかわいくそろえて切られた髪の裾が 紋織の派手な袴《はかま》にかかっているあたりが ことに目を惹いた。 「女王さんの髪は私が切ってあげよう」 と言った源氏も、 「あまりたくさんで困るね。 大人になったら しまいにはどんなになろうと髪は思っているのだろう。」 と困っていた。 「長い髪の人といっても前の髪は少し短いものなのだけれど、 あまりそろい過ぎているのはかえって悪いかもしれない」 こんなことも言いながら源氏の仕事は終わりになった。 「千尋《ちひろ》」 と、これは髪そぎの祝い言葉である。 少納言は感激していた。 はかりなき 千尋の底の海松房《みるぶ…