南南雲島20に帰ってきた。船から降りて、大勢の乗客たちと壁沿いに右へ右へと進む。いつの間にか腰まで海水に浸かっている。溺れないように気をつけながら岩肌によじ登る。 我々はいつの間にか学校のような建物の中を歩いていた。机が並べられた一般的な教室はなく、音楽室のようにだだっ広い空間にさまざまな物が置かれている大部屋が連なっている。 ジョージアから来た留学生が、白い紙に「愛」の字を書いている。私はその辺のテーブルに座り、酒に弱い癖に、みんながいるから調子に乗って、ジントニックを頼み、ぐいっと飲んだ。意外とすんなり飲めるが、後から大変なことになる気もする。 誰もいないはずの奥の部屋から、時折音が聞こえ…