カナダ西海岸のジョージア海峡の夏景色です。 前回、「南無」とは、サンスクリット語の「ナモ」の音だけを漢字に充てたものだとお話ししました。 では、「ナモ」は漢語でどのように訳されているのでしょう。法然房源空上人(法然上人)が敬慕してやまず、自己の念仏信仰の根拠とされている善導大師は、この言葉を「帰命」と翻訳・解釈しておられます。 帰命とは、文字通り、命を帰する。命を仏に奉るというい意味です。私たち衆生が一番大切にして手放したくないものは己の命です。衆生が命をおしまず、仏に帰するというのが本来の南無の姿のはずです。 自力での信仰の場合は、この懸命な信仰こそが救われの道ということになるでしょう。 で…