はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と四十一 「ゲンシ ジョセイハ タイヨウデ アッタ」 「大学での一般教養のナニかの科目で、で、あったと思う。ナゼか『平塚らいてう(ライチョウ)』が妙に気になって、彼女絡みの本を何冊か図書室で借り、レポートを書いたわけなんだけれど」、と、唐突に語り始めた、Aくん。 ひらつか、らいちょう? 「遠い昔のコトゆえ、どんなレポートを書いたかは、ほとんど覚えていない。のだけど、ナゼか、ナゼかブルーストッキング、と、伊藤野枝、と、『原始、女性は実に太陽であった』、だけは、頭の中の隅にへばり付いたままなんだよな」 原始、女性は、太陽? 「あっ、あ~、あの、卑弥呼、ですよね…