前にこのブログで紹介した海音寺潮五郎先生の「幕末動乱の男たち」。その下巻の最後に、海音寺先生ならではの、幕末の人斬りと呼ばれた3人の剣客についての史伝が載っています。これが、とてもオススメなのです。 人斬り○○○と呼ばれた3人、田中新兵衛、岡田以蔵、河上彦斎(ぜんさい)。 幕末という日本全体で発狂していたようなあの時代が生んだ、人斬りと呼ばれる暗殺者達。人斬りを必要とした人がいて、時代があった。しかし、時代の狂騒が静まったあと、人斬り達に待っていたのは悲惨な最期でした。この3人の生き様、死に様を、海音寺先生は丁寧に描きだしています。 海音寺先生自身は決して暗殺をよしとせず、井伊直弼と吉田東洋の…