西暦663年の今日、27,000人の大軍で百済救援に向かった日本軍は、白村江で唐の水軍に敗れた。「大化の改新」で国力を増し、阿部比羅夫の蝦夷征伐で鍛えた水上戦力をもって、本格的に半島に侵攻しようとした大和朝廷は一敗地にまみれることになる。 1996年発表の本書は、日本古代史が専門の遠山美都男氏が、自著「大化の改新」と「壬申の乱」をつなぐ研究として出版したもの。「白村江の戦い」については、筆者は多くの誤解があるという。代表的なものは、 ・唐の水軍戦力が、圧倒的に上 ⇒ 戦力としては日本軍が優勢 ・戦後朝廷の権威が崩壊「壬申の乱」に繋がる ⇒ 敗戦を引きずるほどではない だとのこと。戦いそのものは…