《前回からのつづき》 blog.railroad-traveler.info そして、1986年3月1日、国鉄最後のダイヤ改正を控えて、郵政省は鉄道による郵便輸送を全廃し、すべてトラック便などへ移行させました。これによって、クモユ143もすべての運用から退き用途を失い、1982年9月に新製してから4年ほどしか経たない1986年10月に廃車となる運命を辿ったのでした。 用途を失い余剰車となったクモユ143は、鉄道車両としては稀に見る短命でした。通常、鉄道車両の税制上における減価償却期間は18年、実際に使用に耐うる寿命は20年から40年ほどです。特に、国鉄時代に製作された車両の多くは民営化後も長く…