結局、稼げる仕事がある場所に人は集まる 近年、政府が推進してきた「地方創生」政策は、人口減少・少子高齢化に直面する地方の再生を目的として、さまざまな補助金や交付金、構想が展開されてきた。ICTやDXの導入、移住促進、地域資源を活用した観光振興など多岐にわたる施策が進められているが、いまだに多くの地域で人は戻らず、若者の流出も止まっていない。 なぜ地方創生はうまくいかないのか。その根本には、「稼げる仕事がある場所に人は集まる」という単純で本質的な事実を無視して、制度や仕組みを上から与えることばかりに注力しているという構造的な誤りがあるのではないか。本稿ではこの問題意識を起点に、地方創生構想の限界…