二宮尊徳(金次郎)の像といえば、薪を背負って読書をする少年の姿を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、福島県相馬地方にある二宮尊徳像は少し異なります。 相馬市のスポーツアリーナの敷地内にある二宮尊徳像は、大人の姿をしています。 また、相馬城跡にある二宮尊徳像は、老年期の姿を表しています。 なぜ一般的な「少年像」ではないのでしょうか。それは、相馬地方にとって二宮尊徳が飢饉から人々を救った英雄であるからです。今でも二宮尊徳を「二宮先生」と呼ぶ方がいるほど、地域で深く尊敬されている人物です。 江戸時代後期、東日本を天明・天保の大飢饉が襲いました。この飢饉によって、相馬中村藩では人口が3分の2も…