報酬主義をこえて 〈新装版〉 (叢書・ウニベルシタス) 作者:アルフィ・コーン 法政大学出版局 Amazon 本書は、「広く支持されている『競争』に異を唱え」、名著の誉れ高い『競争社会をこえて』の続編ともいうべき作品。まずは、アメリカ社会の根底を支えている行動主義批判から始まる。行動主義について作者はこう述べている。 「われわれは考えるよりも行動することを、理論よりも実行を選ぶ国民であり、インテリを信用せず、テクノロジーを崇拝し、帳尻を合わせることから離れられないのだ」 いやあ、鋭い。アメリカに歯向かう敵対勢力に対するアメリカ(政府)の態度は、この一文に集約されるのではないだろうか。 その行動…