美と哀しみの融合を夏に季語にのせて『夏引の糸』 こんにちは。り📚書評家です。 みなさまいかがお過ごしですか? 【要約、あらすじ、オーディオがこれ1つ!】 本日の独自書評はこちらです。 風上辰流さんによる新作中編小説『夏引の糸』をレビューします。 夏引の糸 作者:風上辰流 Amazon 小説『夏引の糸』は、養蚕業に潜む美しさと哀しみについて語りつつ、書と水墨に受け継がれてきた脈に触れ、2つの分野の美しさと儚さを描く小説です。 盛衰を過ぎた絹遺産への弔いに重ね合わせて、追憶の糸を手繰るように、かつての面影と遺薫を現代へ汲む中編小説。 驚くようなつながりが見えてくる小説『夏引の糸』で、隠されている人…