古事記 時が過ぎ、神武天皇は崩かむあがり(天皇がなくなること)ました。 享年137歳でした。 神武天皇の阿比良比売あひらひめとの間の子・多芸志美美命たぎしみみのみことは 強引に須気余理比売いすけよりひめを自分の妻とした上、 三人の異母兄弟(日子八井命ひこやいのみこと、神八井耳命かむやいみみのみこと、神沼河耳命かむぬなかわみみのみこと)を殺して、 皇位を奪おうと企みました。 それを知った須気余理比売いすけよりひめは、三人の御子を救いたい一心で、 子供達にその陰謀を伝えるため、次の歌をお詠みになりました。 危機が目前に迫っていることを伝えようとしたのである。 狭井河さゐがはよ 雲立ち渡り 畝火山う…