日本史における空白の150年とは、およそ3世紀後半から5世紀前半にかけての期間を指します。この時期は、古墳時代の始まりと重なり、日本の国家形成において重要な転換期でした。しかし、この時代の詳細な記録が乏しいため、「空白」と呼ばれています。 <この期間の特徴> 1. 文献資料の不足この時代の日本に関する信頼できる文献資料が極めて少ないことが、「空白」と呼ばれる主な理由です。中国の正史である「魏志倭人伝」(3世紀)と「宋書倭国伝」(5世紀)の間に、日本に関する詳細な記録がほとんど存在しません。 2. 考古学的証拠文献資料は乏しいものの、考古学的発見によってこの時代の様子が少しずつ明らかになってきて…