4月の名著148「ねじまき鳥クロニクル」村上春樹 「1987年発表の「ノルウェイの森」でベストセラーを記録、何度もノーベル文学賞候補として取り沙汰され、世界でも多くの研究者から熱い視線を浴び続ける小説家・村上春樹(1949-)。「日常に潜む闇」「かけがえないものの喪失」「根源的な悪」といった普遍的なテーマを描き続ける作品群は、多くの人たちに愛されています。しかし、その特異な物語世界には謎が多く、容易に読み解くことができないといわれることもあります。そこで、番組では、90年代の代表作「ねじまき鳥クロニクル」を読み解くことで、彼が文学を通じて追究してきた「人間についての洞察」「日常のかけがえなさ」…