訓読 >>> 3840寺々(てらでら)の女餓鬼(めがき)申(まを)さく大神(おほみわ)の男餓鬼(をがき)賜(たば)りてその子産まはむ 3841仏(ほとけ)造る真朱(まそほ)足らずは水(みづ)溜(た)まる池田の朝臣(あそ)が鼻の上を掘れ 要旨 >>> 〈3840〉方々の寺の女餓鬼どもが申すには、大神の朝臣の男餓鬼を私にいただいて、その子供の餓鬼を産み散らかしてやりたい、と。 〈3841〉仏を造るま朱が足りないのだったら、水の溜まる池、その池田の朝臣の赤い鼻の上を掘るのがよい。 鑑賞 >>> 3840は、池田朝臣(いけだのあそみ)が、大神朝臣奥守(おおみわのあそみおきもり)をからかった歌。3841…