もう6月も中旬になろうとしている。今年も半年過ぎた。忙しくても暇でも私には時間が早く過ぎるように感じるのは、年齢のせいだろうか。時間の観念は個人差もあるだろうけれど、子供の頃の一日は今と比べてとんでもなく長かったように思える。 私が生きているうちに両親が亡くなったことを安堵している。そんなことは当たり前の順序なのだが、私のような心配性には一つ時代の区切りがつけられたことが大きな慰めになった。 自分の親の死というものが、自分のいつか来る死というものを実感できる機会になった。他人の死が突然のように感じるのは、死までの過程がほとんど見えないから。私は親の死までの間傍にいて、死に至る一日一日の低空飛行…