第十 「是好良薬、今留在此。汝可取服。勿憂不差(この好き良薬を、今留めてここに在く。汝は取って服すべし。差えじと憂うることなかれ)」の事 御義口伝に云わく、「是好良薬」とは、あるいは経教、あるいは舎利なり。さて、末法にては南無妙法蓮華経なり。「好」とは、三世の諸仏の好み物は題目の五字なり。「今留」とは、末法なり。「此」とは、一閻浮提の中には日本国なり。「汝」とは、末法の一切衆生なり。「取」は、法華経を受持する時の儀式なり。「服」とは、唱え奉ることなり。服するより無作の三身なり。始成正覚の病患差ゆるなり。今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉る、これなり。 講義は長いのですが、こちらに載せなく…