わが庭の寓話 (ちくま文庫 お 27-1) 作者:尾崎 喜八,ジョルジュ デュアメル 筑摩書房 Amazon 詩人デュアメルの庭の、樹木、草花のこと、実りのこと、天気や庭の外のこと、それから、園丁のことや犬や猫、家禽のこと、虫や野鳥を始めとするさまざまな訪問者・侵入者のことなどが語られる。 わずか1ページか多くて2ページほどの小品には、一編一編に、訳者でもある詩人尾崎喜八のコラム(?)がついていて、この本は、作者と訳者との間でリレーする書簡のようだ。カバーに描かれた絵の、鉢植えを見せあう二人(きっと著者と訳者)の会話を私はたぶん脇できいていたのだ。 たとえば、『無心の庭』では、まもなく豪雨がや…