画像出典:ウチシルベ わたしがいつか天国に召された時、一番先に母の元に駆けつけて懺悔したい。 母は、生前に 『わしらが動けなくなったら、面倒は見てくれるんだろ?』 と、ある時わたしの顔をまじまじと見据えて問うたことがあった。その時のわたしはまだ三十歳代前半の事で、深くそのことについて考えた事はなかった。というより、その限りなく面倒であろうことを考えたくなかった。 しかし、母に詰問されると、わたしは自信が無かったので、色よい返事が出来なかった。その頃の、わたし達の間で知る限り、そのような事を正しく考えている人間をわたしは知らなかったし、友人も無かった。 しかし、親を子が面倒見ることは、その頃のわ…