『字のない葉書』という話を学生の時に読んだ。中学生の時だったか高校生の時だったか、細かいことは覚えていない。国語の教科書に載っていた。向田邦子という人が書いた戦争と家族の話だったことが印象的で、古本屋に行くたびにひそかに本を探していた。 やっと見つけて、なぜこんなにもこの話が印象に残っていたのか分かった気がした。 向田邦子ベスト・エッセイ (ちくま文庫) 作者:邦子, 向田 筑摩書房 Amazon 脚本家、小説家、家族や自分についてのエッセイを書いた作家で、飛行機事故で急逝した人だ。 『字のない葉書』を読むのを目当てに買ったけれど、東京大空襲の経験や、黒柳徹子さんを「嬢」と呼ぶあたりからある種…