思い出の彼方 今週のお題「制服」 制服は便利である。毎朝、何を着ていくか考える必要がない。中学高校と、学校に制服を着ていくのは当たり前だった。私が通っていた高校は、男子は黒の詰襟の学生服、女子はセーラー服かブレザーのどちらかで選べた。制服を着ることには全く抵抗もなく、かえって安心感があったものだ。入学してからは、しばらく普通の学校生活が続いていた。 ところが、ある朝学校に行ってみると、校門のところにバリケードが作られていて異変が起きていた。ちょうど大学では学園紛争真っ盛りの頃で、一部の高校にもその影響が広がっていたのだ。バリケードが作られてからは疾風怒濤の日々だった。振り返れば、実際は短かった…