安宅家の人々:吉屋信子著のレビューです。 安宅家の人々 (講談社文庫) 作者:吉屋信子 発売日: 2020/08/28 メディア: Kindle版 吉屋信子さん、大人の小説も面白い! 「少女小説」も面白いけど、大人たちの話も文句なく面白かった。共通して言えることは、嫌な人物は本当に憎らしく描かれていることと、その反対にきれいな心を持つ人物が登場し、その濃淡が次第にくっきり見えてく面白さ。このあたりが吉屋さんの巧さなんだなぁ。 知的障害者の夫を支え、養豚場の経営をひとりでこなす妻・国子。大変だけど平穏な日々の夫婦のところへ、事業に失敗した夫の弟夫婦が転がり込み敷地内に住むことになった。 そこから…