衣川安倍氏の後裔と伝えられる、奥州市前沢の生母赤生津安部の祖は、1590奥州仕置による家系断絶の危機と、1640年のキリシタン弾圧による断絶危機を逃れ、密かに生き延びてきたと伝えられる。 残された史料は、「家譜が切り取られた19代の系図」と、戦後、突然現れた「葛西氏家臣家譜」の史料みが手掛かりとなる。今も生き続ける赤生津集落の安部は、衣川安部の後裔と信じ、21代にわたり一族に希望と誇りを与えてきた。 今、赤生津安部家は、後継者が途絶えようとしており、語り継ぐ住人が少ない中、一族の故安部徹良氏などが、明治以降公開されはじめてきた、伊達家臣や葛西家臣の史料をもとに、安部の血族を証明しようと平成21…