前回までは気体の状態方程式について話をしてきました。 空気の状態を知るには圧力・密度・温度の要素を理解する必要があり,これらの情報を結びつけるのが状態方程式で気象を勉強する上で非常に重要な式であることは前回述べています。 気圧が一定なら体積と温度の関係が,温度が一定条件なら圧力と体積の関係が分かるんですね。 しかし空気の場合,上昇させたり下降させたりすると圧力も体積も温度もすべて動いてしまうのでした。これは空気が断熱変化をするからであり,この変化は状態方程式からでは要素の関係性を把握するのは不十分なのです。 そこで今回紹介する熱力学第一法則の考え方が必要になってきます。 熱力学第一法則 断熱変…