明けても暮れても梅田で働いていた若き日。 寝不足の朝、気づけばいつも朦朧と職場の廊下を歩いていた。 「あれ?私、昨日の夜は帰ったっけ?」 寝ても寝ても眠たくて、アップアップしていた毎日。 立ち仕事だったから、立ってても、歩いていても、片目ずつでも(イルカ?)、眠れる技をいつの間にか身につけていた。 遅刻すれすれの日々。 歩くエスカレーターを走り、向かってくる人の波を、一人、如何に「集団行動」のように身を躱し高速で歩くかに賭けていた。 結婚し、子育てし、梅田シックにかかっていたあの頃。 段々と足が遠のき・・・ 26年経った今では何年かに一度、 私にとっては用事を済ますだけの場所になっていた。 夫…