孤立しようが無視されようが、他人の目を気にすることなくマイペースに生きている成瀬あかりのひょうひょうとしたキャラクターが、今を生きることに息苦しさを感じている人々たちにとって魅力的に映ったからこそ、この作品はここまで愛され人気となったんじゃないかと思う。それだけ人々は人目を気にし、空気を読み、周囲から浮くことや笑われそうなことをしないように気をつけて、嫌われたり枠から外れたりしないように細心の注意を払って生きているのだろう。成瀬の幼なじみの島崎みゆきや中高一緒の大貫かえでなど、読者が共感し感情移入するのは成瀬の周りの人たちではないだろうか。その上で成瀬に憧れる。読者が共感できるような成瀬の周り…