古神道の研究者でアワ歌普及にご活躍の宮崎貞行さんは、平成二十四年十一月二十六日に、山梨県河口湖町の由緒ある富士講御師の家、梅谷本庄家を訪ね、その屋根裏部屋に秘蔵されていた多数の古文書を実見しました。その中のひとつが『秘書 神代和字 全』と題された写本です。氏は早速、池田満さんと千葉富三さんに原文調査を依頼し、その結果、既に発見されていた残簡文との照合からミカサフミの未発見部分であると判明。原文はデジタル撮影画像データとして拡散され、関心を寄せる多くの研究者の努力により解読が進みました。 それから三年。前号につづき「ウタ特集」である本号では、この本庄家文書に注目します。 ナギナミ両神の御製なる「…