サウンド文学館●パルナス8 ◆志賀直哉『小僧の神様』 この巻はサウンドドラマではなく竹下景子さんの原文朗読になっています。 『小僧の神様』は有名な作品ですね。 一見、子どもでも読める分かりやすいストーリーとなっていて、そのままシンプルに描いていたら教訓的な童話になって「ええ話や、めでたしめでたし」で終わりそうな話。 ところが貴族議員Aの複雑な心境だとか、最後に著者が登場して創作の方針みたいなことを語るなど、ややこしい要素が入ってきて考えさせられるようになっています。 志賀直哉はこのようなタイプの作品を多く書いているのかと思えば、他には書いていないようです。こんな風にちょっと不思議なオチがあって…