出口が見えてきた。 小児ネフローゼ症候群で入院している長男の退院が見えてきたのだ。 入院してから8ヶ月になる。 これまで色々な治療法を試してきたが、ようやく数値が安定するようになり、薬を徐々に減らしていって退院の見込みが立ってきたのだ。 長かった。 まだ終わっていないから過去形にしてはいけないが、本当に長い道のりだった。 付き添い入院によって仕事の面や次男の面倒など、生活面で苦労したこともあるが、それ以上に長男が不憫でならなかった。 体を動かすことがとにかく好きな長男に、病室での生活を強いるのは気の毒だった。 代わってやりたい。本当に心から思った。 なぜこうなったのか、これまでの生活を思い出し…