■ 地鯵の煮つけ 魚の干物と云えば静岡県沼津…そんな評価が定まったのはいつの頃からなのでしょう。現在盛んに行われている養殖事業は戦後の話ですから、小さな漁村だった江戸期以前から、かの地で豊富に漁獲される鯵の干物造りが行われていたのでは…と想像します。そう、黒潮が入り込んでくる駿河湾奥に位置する沼津は魚種も多岐にわたり、今では沼津港市場は人気の観光スポットにもなっているのですね。 けれども鯵の干物くらいドコでだって出来るでしょ…と思うのはトーシローなのでありまして、そこには伝統に裏打ちされた様々なノウハウが詰まっているのですよ。魚の美味しい開きを画策する業者さんは、他の土地で獲れた魚をわざわざ沼…