沖縄慰霊の日 平和守る具体策が欠かせない(2024年6月24日『読売新聞』-「社説」) ウクライナやパレスチナ自治区ガザでは、今も多くの命が理不尽に奪われている。太平洋戦争末期の沖縄戦の犠牲者を悼む「慰霊の日」を迎え、平和の尊さを改めて考えたい。 沖縄で旧日本軍の組織的戦闘が終結したとされる「慰霊の日」の23日、糸満市で全戦没者追悼式が営まれた。式典に出席した岸田首相は「世界の誰もが平和で心豊かに暮らせる世の中を実現することを誓う」と述べた。 沖縄戦では県民の犠牲者が9万4000人に上った。79年前の県民の無念と、戦後も続いた沖縄の苦難を記憶に刻み、語り継いでいくことが大切だ。 ただ、平和を誓…