数年前に出版されていたのは知っていたが、なんとなく手が伸びなかった。古書店で再会して読了。講談社文芸文庫から「鷹」「紫苑物語」が刊行されはじめた頃に、その作品世界に魅了され、当時の給料でも割高だった講談社文芸文庫の石川淳作品を刊行にあわせて買いそろえていった。すでに「狂風記」などは集英社文庫になっていて、中公文庫からもいくつか小説や評論が出ていた。あらかた読んだのだが、小説はともかく、江戸文学あたりの評論は知識不足のせいで字面を追うだけで終わってしまった。 最後の文人 石川淳の世界 (集英社新書) 作者:田中 優子,小林 ふみ子,帆苅 基生,山口 俊雄,鈴木 貞美 集英社 Amazon この本…