やっと秋らしくなってきたと思ったら、もう目の前には冬の気配が迫っている。最近の異常気象の所為なのか、それとも私が歳を取っただけなのか、近頃は秋というものへの感度が低い。暑い夏が終わると、気付けば寒い冬という感覚だ。昔の歌集なんかを読んでいると、自然を中心においた生活習慣が身に染みて、少々羨ましく感じるこの頃である。しかし当時は当時でやはり何かと苦労はあっただろうから、結局のところ私は現代に生まれ、現代で生きていくしかないのだと、我が身を再確認するばかりである。 月ベストコーナーでは、該当月に読んだ本の中で最も読んでほしい一冊を取り上げ、そこから派生した作品を紹介する。選書の根拠は全くもって独断…