古川城主郭部3段目にある蛤石と城址碑 飛騨国司を務めた姉小路氏の庶家のひとつ、古川姉小路家が拠った城。ただし、城自体の築城年代や築城者は不明で、古川姉小路家による築城かどうかは不明である。 姉小路を家名とした氏族は複数あるが、飛騨国司を務めた姉小路氏は、小一条流の藤原氏で、鎌倉時代に幕府が神輿として京から将軍を迎えていた関係から、当時は公家ながら将軍に付き従って鎌倉に住していたようだ。 飛騨への下向は、参議を務めた飛騨国司姉小路家の初代となる家綱が、建武政権期の建武3年(1335)に国司に任命されて以降のことだが、一説には、応安4年(1371)であったともいう。家綱は、南朝方の越中守護桃井直常…