静岡地裁に向かう袴田巌さんの姉、ひで子さん(左から3人目)ら(22日)=共同 【再審見直しへ】迅速な救済の責務がある(2024年12月21日『高知新聞』-「社説」) 刑事司法制度の大きな転換点となる。冤罪(えんざい)被害者の早期救済へ制度を整える必要がある。 刑事裁判をやり直す再審に関する刑事訴訟法の規定の見直しに向けた議論が本格化する見通しとなった。法務省は来春にも法制審議会に諮問し検討する方向で調整している。 裁判のやり直しは確定判決の証拠に偽造が判明したり、無罪を言い渡すべき明らかな証拠が発見されたりした場合などに行われる。だが、再審無罪が確定した袴田巌さんが司法に翻弄(ほんろう)された…