これらを踏まえて、万葉集の歌にあたってみたい。 ・さねさし相摸(さがむ)の小野に燃ゆる火の火中(ほなか)に立ちて問ひし君はも ・夕さればみ山を去らぬ布雲(にのぐも)のあぜか絶えむと言ひし子ろはも ・防人(さきもり)に立ちし朝明(あさけ)の金門出(かなとで)に 手離(たばな)れ惜しみ泣きし児(こ)らはも ・春日野の雪間をわけて生ひ出でくる草のはつかに見えし君はも ・ささの葉にふりつむ雪のうれを重み本くだち行くわがさかりはも ・昼はも日のことごと夜はも夜のことごと ← (これはちょっと違う) ・早川(はやかわ)の瀬に居(い)る鳥のよしをなみ 思ひてありし我(あ)が子はもあはれ ← (これはちょっと…