「枕草子」第三段は、正月一日の光景、七日の若菜摘みに続いて、同じ七日に宮中で行われる「白馬の節会」について、語られる。 白馬(あをうま)見にとて、里人(さとびと)は車きよげにしたてて見に行く。 中御門のとじきみ引き過ぐるほど、頭一所にゆるぎあひ、さし櫛も落ち、用意せねば折れなどして笑ふも、またをかし。 河添房江・津島知明 校註、訳「新訂 枕草子」上 (角川ソフィア文庫) 【語釈】 白馬(あをむま)…毛色が淡い青色を帯びた灰色の馬。白い馬。葦毛の馬。「白馬の節会」の略。 白馬の節会…一月七日、邪気祓いのために、馬寮(めりょう)から21頭の白馬を引き出し、天皇がそれをご覧になったあと、宴会を催す儀…