約6年後の1976年、日本の対中外交に背中を押される形で、米国もついに中国との国交正常化に踏み切るのです。 日中国交正常化以降、日中間の貿易額は7年間で6倍に増加していました。これに強い危機感を抱いたのが、米国の経済界でした。将来的に大きな成長が期待できる中国市場で日本に先を越されている現実に焦りを募らせ、米国も早く中国と国交を結ぶよう政府を突き上げたのです。(布施祐仁『従属の代償』講談社現代新書、2024) こんばんは。1972年9月、田中角栄(1918-1993)が自主外交によって日中国交正常化に成功した際、アメリカの国家安全保障担当大統領補佐官を務めていたキッシンジャー(1923-202…