今回、浜離宮に来たのにはもう一つ理由があった。それは歴史的遺構としての文化財庭園の現代的意義とかそのへんに少しばかり関心があったこと。そしてうちの場合は、車いすの妻を連れて、こうした歴史的遺構を巡るとなると、やはりバリアフリーとの兼ね合いについて意識せざるを得なくなる。 歴史的な文化財という点でいえば、それを出来るだけ以前の状態で保存することが第一義とされる。そうであればバリアフリーのための設備は文化財保護と対立することになる。歴史的建造物にエレベーターを導入すべきかどうかといったこともよく話題になる。まあ一般的には木造建築物の保存を第一命題としてあるのだから、そこにエレベーターなどもってのほ…