神社神道で尊貴な神呪として奏上される『大祓詞(おおはらへことば)』には、「ヤスクニと定め奉りて(略)みやはしら(宮柱)太しく建て」というくだりがあります。天降った天孫が、地上に拠点としての都を拓き、「宮」を建造する=統治を開始する宣言をなす局面を表現しています。 ヲシテ文献では、「みやはしら」と云う語句は見当たりませんが、「宮」の建造に「はしら建て」が重要であることは、念入りに記述(21アヤ)されます。 そもそも「はしら」には、「中心」「核」「中軸」と云う意味と「先立つもの」と云う意味があり(「走る」と関連する)、統治の中心地の「都」の、そのまた中心に「宮」を建てるにあたり、さらにそのど真ん中…