笑って泣ける忍者小説『忍びの国』の主人公無門(むもん)は、なんと性格、容姿、どちらにおいても格好良いとは言いがたい人物である。 だのになんだか憎みきれない性格は味わい深く、しまいには「意外とやるじゃん」どころか、めちゃくちゃイケメンに見えてくるから面白い。 忍びの国 (新潮文庫) 作者:竜, 和田 発売日: 2011/02/26 メディア: 文庫 作中には、忍者好きにはたまらない忍法豆知識が惜しげもなくふんだんにあしらわれている。リアリティと独創性が加減良く絡み合い、非現実的すぎないところが痛快だ。「NARUTO」派と「ONEPIECE」派の派閥ができていた中学時代、断然「NARUTO」派だっ…