40代になってからできた一人息子のことを主人は溺愛している。 その姿を見て、娘じゃなくて本当に良かった…と何度も胸を撫で下ろしている。 主人にとって息子は小さな弟子であり、1番大事な宝物であり、多分、自分の分身のように思っていたと思う。 小さな頃は一緒にお風呂に入り、ベッドで読み聞かせをした後、毎晩のようにツーショット写真を撮っていた。 小学生になり、息子がメッセージや写真を受信できる携帯を持つようになると、その携帯に主人から頻繁に連絡が入るようになった。 「今朝、電車から見えた景色を送ります。」 といった内容のメッセージと共に、三日月や満月、夕焼け、橋や川などの風景写真が添付されている。 恋…