3月11日を迎えました。あの日は新宿の高層ビルの18階で働いていました。地震の揺れはもちろん激しかったのですが、わたしは激しさよりも、ぐらぐらと揺れる長さを覚えています。大きな窓からは別な高層ビルが見えたのですが、高いビルが横にぐらぐらと揺れる光景を初めて見ました。揺れを感じながら、次第に吐き気を感じました。窓から目に入る建物の大きな揺れと、自分の身体のなかにある平衡感覚が不一致になったんだと思います。その不一致感が脳を混乱させ、めまいや吐き気になったと思います。東日本大震災は「長周期地震動」と言われます。長周期振動は通常の地震よりも揺れの周期が長い地震です。揺れがゆっくりとしたリズムで地表を…